【偏差62論文企業法】最小の勉強時間で獲得した成果と、意識したたった一つのこと

すやきの勉強法

すやきです。昨日家で99.99(フォーナイン)を飲みすぎて一人でぶっ倒れたすやきです。

今日はまじめに公認会計士試験論文式試験の科目別の勉強法の記事を書きます。

ちなみに、記事の本論だけ、ですます口調じゃないのにはとくに意味はありません、けじめみたいなもんです。

では行きましょう!

いきなり結論。企業法のみならず、すべての記述受験に必要なたった一つの意識

先に冒頭の結論から話すと、大論述を自分の言葉で書くのに必要なことは、

めちゃくちゃ拙い表現でも、問いに対する答えまでの論理を明確にする

ことに尽きる。

大学受験の記述の二次試験にも当てはまるところが多く、言ってしまえば国語の超基本的な、当たり前の真実だ。

一般に企業法の答練では、

1.要件整理 【問題文の状況を説明する】
2.問題提起 【問題文のどこが論理の飛躍なのか、議論の余地があるか】
3.規範定立【本問と似た昔の事例、判例を説明する】
4.あてはめ・結論 【問題提起に対して事例が当てはまるのかを検証】

という論理の流れで記述することが多いのはご存じだと思う。

例えば、甲社の取締役が株主総会の許可を得ずに、自分の利益のために取引をした(問題文)とする。

1の要件整理で、取締役であるAが、許可得ずに自分が得するために会社にとって不利益なことしました。

2の問題提起で、これって会社法356条の利益相反取引じゃない?まずくない?って問いかけて、

3の規範定立で、似たような事例で過去にはこんなことがありました、でも別に許可なくても大丈夫でした、みたいな過去の判例を書いて(いわゆるこの判例論点の内容を、会計士受験生は暗記する)

4のあてはめで、甲社にこの判例当てはめると、たしかに条件一緒だから許可なくてもオッケーでした(有効)

と、順序立てて説明する。ただ、これだけである。難しいことは一つもないと思う。すやきでもできる。

幸運なことに、すやきは企業法で大事なことはこれだと2月くらいに気付いた。そっから5月くらいまで企業法は講義と答練以外触らなかった。

多くの会計士受験生が陥る企業法勉強の罠

そんなことに気づいてしまったのだから、僕はあまり企業法を勉強していない。それにこの、「論理のフローで問いと結論をつなぐ」考えを信じていた。

しかし、ほとんどの会計士受験生が誤解する考えが、

「判例を暗記すれば企業法はいける。結局企業法は暗記科目だ!」

というもの。半分正解で半分は違う。

確かに、各予備校がテキストにまとめている、判例の結論や趣旨は、一言一句暗記できるのが望ましい。

なぜなら、規範定立の部分で満点がとれるからだ。これはとっても魅力的な勉強とも思える。

ただ、それに食いつきすぎだと思う。12月に短答に受かったのならば、それからの膨大な8か月間という勉強期間で、頻出の判例なんて、合格する受験生は大概覚えてくる。

そしてこの「判例暗記法」にはもっと大きな罠がある。

答練でいい点数が出て、企業法ができると錯覚すること

だ。

なぜなら、答練は各予備校の合格者チューターが、

「文言が入っているか否か」

で採点するケースが多いから。

肝心な論理のフローがぐちゃぐちゃでもA判定が待ってることが多い。

ちなみにすやきは計算オタクだったので暗記がすごい嫌いだった。

だから、東京CPAでいう「論点まとめ?」みたいなのは、雰囲気だけつかんで、なんとなく説明できたくらい。だから「文言採点」によった企業法答練はC判定かB判定が多かった気がする。

そして、本番の試験官の意図と、実際の受験生の状況を考えてほしい。

それなりに暗記している受験生の解答は、採点の際、似たような規範定立文言が並んでいるだろう。

そしたら、如何にして問いに対して明確に答えられているか

が、重要な得点要素になるのではないだろうか、そして、暗記人間より、論理で語れる人間に会計士の扉を叩いてほしいと思うだろう。

2019年本試験、3校で割れた解答速報と、最高の判断をしたすやき

偉そうにここまで書いてきたわけだが、僕は企業法がなかったら2019年の公認会計士試験に合格していない。

一番の得点源にしていた二日目会計学、39度の発熱をして大失敗をしたからだ(超絶言い訳^^)(いつかこの記事を書きます)

頭がクリアになった三日目、どうにかしないとと迎えた企業法第一問目は、これからも語り継がれるだろう良問(?)だった。

解答で考えうる規範定立が、

代表権濫用行為、代表取締役の専断的行為、利益相反取引(間接取引)

と三つ存在し、どの規範定立を使えば大外ししないかで、めちゃくちゃ迷った。

実際にCPA,大原、TACで解答が割れたのだ。

相変わらず、各々三つの判例をなんとなく説明できるだけのすやきだったが、

問いと結論の損害賠償責任につなげるために、利益相反取引を行っていないと明らかに問題提起から論理がつながらない。どの判例が正しいかは100%分からないけど、どうしてこの問題提起が存在して、なんのために規範定立を引用して、それは本当にあてはめることができるか

を意識した。「しかし」「なぜなら」という接続詞に気持ちを込める経験はこの日以上にもうやってこないと思う。

ちなみにそのとき、行数が余りそうだったから、論点外しヘッジとして代表権濫用行為に触れた。大外しを免れる、ちょっとしたテクニックだ。

第二問の競業取引とも似つかない論点も同じように、問いと結論を先に定め、

「問いに対して結論がこうならないとおかしい」

という考えを信じた。

結果は偏差62で二桁順位。

答練でA判定をとりまくってたどの知り合いよりも高成績を収めた。

結局、まとめると、

「問いと結論を先に固め、その間を論理で一個一個つないでいく」

ことだ。そして、試験官がその論述を読んだだけで、問題文がなくても理解できるように書く。(そのために1.要件整理があるとも言われる。)

以上です。

二日目の発熱についてはまた後日触れようと思います^^

近いうちに経営学の勉強法についても編集しようと思います。

また、以下の記事についてもよく読まれています、論文にも通じる最高PVの記事です。ひまなとき覗いてみてください。

 

suyaki

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1996年愛知県小牧市生まれ。24歳。 私立東海中高、慶應義塾商学部卒業。 公認会計士準会員・フロントエンドエンジニア。 受験期の生々しい体験談を記事にして...

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